格回ごとのコメント
第七話(3月6日)
黒沢の遺体が、目付の丹羽兵部(小沢象)の屋敷の側で見つかった。一同は黒沢が悪い人間ではなかったことを悟るが、目付相手では、八丁堀は手を出せない。
また火事が起こる。その近くで青山は、お咲(梅原真子)という幼女と出会う。なぜか火盗改めの頭目・赤間主馬(中田博久)らに追われているお咲を、青山は保護し、八兵衛に預ける。お咲は恐怖のあまり、口が利けなくなっていた。
凧作りを見ていたお咲に、八兵衛はやってみるかいと、絵筆を渡す。お咲の描いた絵は、頬に傷のある男が火を付けているのを、陣笠を被った男が見ているところだった。火付けの下手人が、ずっと追っていた頬に傷のある男・角田庫之助(春田純一)で、陣笠の紋所から赤間もグルだと分かる。
手が出せない青山は、丹羽と赤間の悪行を、若年寄・戸田若狭守(峰岸徹)に直訴。青山を罰することなく書状を受け取った戸田だが、屋敷で書状を握りつぶす。実は彼が黒幕だったのだ。
しつようにお咲を狙う火盗改めたち。磯貝(石倉三郎)が、皆にうな重を振舞う。その金の出所を聞くと、奉行にお咲の居所を教えたら褒美をもらったと。「ばかぁ!」と一斉に磯貝を罵倒し、お咲を探しに出かける一同。「だってお奉行様に聞かれたら答えないわけにはいかないだろう」とぼやきながら重箱を返しに行く磯貝は、連れさらわれるお咲を目撃。蓋や空の重箱を道しるべに置きながら、追跡する。
駆けつけた七人は丹羽たちの家来と大立ち回り。逃げ出した丹羽、赤間を、角田が斬る。その後ろには戸田が。そして角田も戸田の部下に斬られる。追いついた八兵衛たちに、戸田は今度の一連の火付けは、あふれ返る江戸の町を作り変えるための改革の一部で、他の幕閣も承諾済みだと話す。そのために多くの命が失われたと憤る八兵衛たちだが、どうにもできない。
青山は息子の市之丞(岡田翔太)に、医者になりたいなら今すぐ長崎に立てと薦め、「あばよ」と自分も家を出る。
八兵衛は弥生と水杯を交わす。中身が酒だと気づいて「本物で水杯ってのも悪くないな」と空けた杯を弥生に渡す。飲み干した弥生は「今のは私が仏田弥生になるための、三々九度の杯ですからね」。
千代田の城門前に整列した七人。城の奥にいる者に直訴に行く覚悟だった。止めに入る戸田と部下たちにひるまず、閉ざされた門に向かい、正座して順に名乗りを上げ、「御開門願いまする!」と声を上げる。開いた門に入り、城を見上げた七人。で、完。第六話(2月20日)
始まっていきなり、弥生へ黒沢が告白。「所帯を持ちたいんです」。その現場を八兵衛や、磯貝(石倉三郎)たちも目撃。黒沢は悪びれた様子もなく、「そういうことだ」と一言、去っていく。
帰宅後、「どうしたらいいと思う?」と弥生に聞かれた八兵衛。「だったら言うよ。俺は…」と、告白しかけたところで、半鐘の音が鳴り響く!
大火事の後、火付けの目撃証言があって、おとせ(佐藤友紀)という薄幸の女を捕らえる八丁堀。だが、おとせは否認。そのうちに目撃証言をした者たちが殺される。おとせの好いた男・頬に傷のある侍(春田純一)が、事件の鍵を握っていることが分かるが、足取りはつかめない。
その報告を聞いて、黒沢は心中穏やかでない。というのも、彼が「青山を失脚させる」という密命を受けた、目付の丹羽兵部(小沢象)の屋敷で、頬に傷のある男を見たことがあったから。
八兵衛がおとせを取り調べているのを知って、黒沢は青山を怒るが、青山は彼にしかできない仕事だと、八兵衛を持ち上げて、そしらぬ顔。
やがて上からの命令で、解き放たれたおとせは、会いに行った男に殺される。瀕死のおとせを見つけた八兵衛に「今度生まれ変わったら、旦那みたいな人に惚れたい」とおとせは言い、八兵衛も「ああ、俺もおまえに惚れるよ」と、答える。弥生求婚問題浮上の今、その答えはどうかと思うのですが、それを目撃した黒沢は、心を打たれる。
おとせから、次の襲撃場所を聞いた八兵衛たちは、実行犯を捕らえることができたが、肝心の首謀者は分からず。
一方、弥生の元を訪れた黒沢は、前言を撤回。「私はあなたにふさわしい男ではない」と。そして八兵衛を定回りに戻すと伝え、八丁堀のみなに出会えてよかったと言い残し、去っていく。自分も丹羽に利用されていただけということに気づいた黒沢は、そのまま丹羽の屋敷に乗り込もうとするが、頬に傷のある男と出会い、斬り合いの末、斬られる。来週はトリノオリンピックのため、休み。次回、3月6日、最終回!
第五話(2月13日)
冒頭から、荷物をまとめて出て行く弥生。というのも八兵衛が「夫婦になろう」のつもりで言った「同居はよくない」の一言。弥生は止めてくれるだろうと、「出て行けばいいんでしょ」と。いわゆる犬も食わないってやつに、同心仲間たちも呆れ顔。
風呂屋で身元の分からない女性の死体が発見される。実は彼女は黒沢の密偵だった。また、町会所の札差が殺され、ともに発見者が黒沢で状況証拠から、黒沢は牢に入れられる。
だが実行犯は、弥生の落ち着き先の医学館の見習医・新之助(川岡大次郎) だった。新之助の上司と火の車の亀沢藩が手を組んで、町会所の一万両を盗み取る計画だったのだ。またまた別の事件を調べていて、たまたま新之助に行き着いた八兵衛は、真相に近づく。
弥生に犯行が露見した医学館の者たちは、彼女を気絶させ、医学館に火をつける。そこに助けに入った八兵衛。無事、弥生を助け出し、医学館のなくなった弥生は、八兵衛の家に戻ってくる。次回は、ついに黒沢が弥生に求婚!?
第四話(2月6日)
一緒に出かけた八兵衛と弥生。八兵衛が気になる女を見つけて追いかけていった隙に、弥生が暴漢に絡まれる。それを助けに入ったのが黒沢。お礼を言う弥生に黒沢は「また会えますか?」。驚く弥生だが、まんざらでもない様子。その現場を目撃してしまった八兵衛に、いつものように通りかかった青山がいつものように「出し抜かれたようだな」とニヤリ。
家に帰って、黒沢のことをうれしそうに話す弥生に、八兵衛は動揺。
八兵衛が昼間見た女は、お小夜(菊池麻衣子)といい、昔押し込み強盗をしていた男・喜十(木村栄)に無理やり女にされていた。喜十が捕まった今は、新しい夫と幸せに暮らしているが、そこに喜十が島抜けしたという情報が入る。八兵衛はお小夜の家を夜通し張り込むが、その疲れがたたって翌日、仕事中に居眠り。黒沢に大目玉を食らい、首宣言される。
お小夜と夫の命を賭けた活躍で、事件解決。弥生は磯貝(石倉三郎)たちが黒沢に怒られているところを目撃。磯貝から、彼が八兵衛を首にしようとしている張本人だと知る。後日、診療所に現れた黒沢に、知らない振りをして荒療治。八兵衛を首にしないように、黒沢に伝えろと約束を取り付ける。お互いの気持ちを再確認したっぽい八兵衛と弥生。ところが次回はいきなり別居!?
第三話(1月30日)
物書き同心の仕事に邁進する八兵衛を見ていられないと、弥生は青山の力で定回りに戻してほしい、さもなくば引越先を探してほしいとまくし立てる。
一方の奉行所でも、黒沢が男女の同居は大問題と立腹。同心たちに弥生の引越先を探して来いと命令。
八兵衛は物書き同心の勉強に南町の笹山平七郎(江藤潤)が書いた調書を読むうちに、立派に書き上げられた調書の中に一つだけ不出来な物が混じっていることに気づく。そしてちょうど同心仲間が追っている事件の被害者が、その調書の事件の目撃者だった。調書の謎を調べるうちに、今回の事件の真相に辿り着く八兵衛。嫉妬からの黒沢の左遷作戦は、八兵衛を調書に通じた定回り同心としてさらにパワーアップさせただけになりそう?
弥生の別居宣言も、熱々の鍋焼きうどんでやけどしそうになった八兵衛のうどんをふうふうして至近距離で目が合ったことで思い直したのか、「や〜めた」。磯貝(石倉三郎)から報告を受け、「女心は分かりません」と言われた黒沢は、ため息。第二話(1月23日)
相変わらず物書き同心の八兵衛(片岡鶴太郎)。とそこに、札差三国屋の手代が殺されたとの報が入る。そして昨夜から行方をくらました青山に嫌疑がかかる。まあ、目撃証言の六尺を超える侍って、この人ぐらいですからね。
知らせを受けた黒沢は大激怒。「青山を見つけ出せん時は、おまえらも覚悟しろ!」と怒鳴られて、探索に走る五人。だが、皆弱いところを付かれてだまされて、また一人また一人と姿を消す。彼らが連れさらわれた先の牢の中には、青山が。誘拐は青山たち北町定回りに恨みを持つ者の仕業だった。
一方、一人仕事に励む八兵衛の元には、岡っ引きの徳松(鼓太郎)に、青山の息子・市之丞(岡田翔太)まで相談に来るが、定回りではない彼にはどうにもできない。とうとう黒沢にまで探しに行けと言われて、「見つけた時には私を元に戻してください」と言い捨てて出て行くが…。
またまた弥生が気になって診療所を覗き込んでいると、患者に間違われて中に通されてしまった黒沢。腰痛を診てもらうことにして、診療台にうつぶせに寝かされる。帯を取られ、患部を触診されながら、弥生の愚痴を聞かされる。その内容は、八兵衛を左遷した嫌な上司の悪口。あたふたする黒沢だが、患部を診るため「念のため裸になってください」と着物を脱がされそうになって、逃げ出す。
八兵衛の活躍で事件解決。だが黒沢は八兵衛との約束を反故。聞く耳持たない。
一見落着後、患者さんに芝居見物さそわれたから一緒に行かない?との弥生の誘いを断る八兵衛。冒頭でも「一緒に一杯呑みましょう」との弥生の誘いを仕事を理由につれなく断っている。「もしかして相手は黒沢様かもよ」と青山にからかわれるが、頑として行かない一点張りの八兵衛。二人の進展はまだまだ先そう?第一話(1月16日)
奉行所内の取り締まりが仕事の年番方与力に新任した黒沢左門。開口一番、八兵衛を情にもろすぎ、目こぼし三昧、甘すぎると罵倒。定町回りから物書き同心(内勤)に左遷。他の同心たちも、成果を上げねばクビだと言い渡す。
初めは、内勤なら定時に帰れるとのんきに構えていた八兵衛だが、いざ、物書き部屋に行ってみると、上司から「初日から余裕だな」と嫌味を言われた挙句、「仕事を分けてやれ」と言われた他の物書き同心から「お頼み申す」といっさいを押し付けられる始末。もしやイジメ?
同心をクビになるのではないかと心配する弥生に、その時のために医者の仕事を覚えろと、無理やり往診に連れて行かれた八兵衛は、怪しげな男を目撃。また他の同心からも捜査の相談をされたりして、黒沢に「探索に口出し無用!」と怒鳴られながらも、こっそり奉行所を抜け出してしまう。
浪人に化けて潜入捜査中、悪人に正体を疑われた時に通りかかった青山の機転で、信用回復。おかけで情報も得られて、いざ捕り物の時にも、ちゃっかり着替えて参加。
やたら八兵衛を目の敵にする黒沢。話の最後に、最近出没した弥生のストーカーだったことが判明。もしや恋の恨みでイジメてる?過去の時代劇に戻る