水戸黄門
 
里見浩太朗 主演   05年10月10日放送開始   毎日 月曜夜8時から

過去のコメント

二時間スペシャル(3月13日)
 西山荘で過ごす黄門様一行。山で鬼若とお娟は鉄砲で撃たれた娘を助ける。娘は甲府の忍の頭領の娘・茜(酒井美紀)だった。甲府藩主で次期将軍とされている徳川綱豊(岡本竜汰)が江戸で狙撃されたという。一方、黄門様の用で江戸に出ていた助さんと千太は、スリのおゆき(水橋貴己)と出会う。江戸に出てきた黄門様一行は、忍に襲われる綱豊を救い、お忍びでともに国元・甲府へ旅立つことになる。
 途中、小田原、箱根で悪政を強いる役人たちに印籠をチラ見せして世直しをしながらの道中。市井の人々に触れ、少々傲慢なところのあった綱豊は心を入れ替える。それを見て、後を付いてきていた茜も安心する。また、助さんに一目惚れしたおゆきも、スリをやめて生き別れになった父親を探しに甲府へ、一行に合流する。
 箱根で、宿を手伝って風呂掃除をしていた綱豊と黄門様が忍に襲われる。そこに助けに入ったのは、なんと北斗の桔梗。桔梗は黄門様に気をつけるように言い残し、去る。
 甲府では、次席家老・大久保勘解由(中山仁)が隠し金山を発掘して、城代家老に毒を盛り、藩の実権を握っていた。金山の改めと称して隠し金山に踏み込んだ、綱豊と黄門様一行。だが待ち受けていた大久保の家来と忍たちによって、追い詰められる。鉄砲で狙われた一行。そこに鳴神の夜叉王丸(山口馬木也)が現れ、窮地を救い、いつもの印籠登場へ。おゆきも隠し金山で働かされていた父親と対面。一件落着。
 綱豊の次期将軍としての器量を危ぶんでいた将軍・綱吉(堤大二郎)も、帰ってきた綱豊と対面し、その一回り大きくなった姿に、懸念を払う。

次回は『大岡越前2時間スペシャル』! 里見浩太朗も出演!

第20話『男意気地の無法松・博多』(3月6日)
 博多に着いた黄門様一行は、喧嘩好きの富五郎(ガッツ石松)と、彼の命の恩人で今は亡くなった博多人形師の妻・田鶴(中原果南)とその子と出会う。
 鬼若とアキは、道中で血の付いた印籠を拾う。印籠の中には砂金が入っていた。
 力自慢の富五郎は腕相撲大会に出場し、決勝で鬼若と対戦する。田鶴が祈るように富五郎を応援しているのを知った鬼若は、富五郎と好勝負の末、負ける。
 印籠は国家老の家来・宮地のもので、彼は次席家老の外崎掃部(磯部勉)を探っていた。外崎は抜け荷の証拠を隠した宮地の印籠を探して、宮地と馴染みのあった田鶴を捕らえる。田鶴を助けに行こうとした富五郎も捕らえられ、牢に入れられる。それを助けに黄門様一行が大暴れ。
 一件落着で旅立った黄門様。街道に咲く梅を見て、西山荘に想いを馳せる。

 今回、最終回。
 次回は、ナショナル劇場50周年記念特別企画第一弾。水戸黄門二時間スペシャル!

第19話『箱入り娘と最強用心棒・中津』(2月27日)
 黄門様にお使いを頼まれ、一人で歩いていた鬼若は、山の中で襲われていた大店の娘・おみつ(秋山莉奈)を助ける。歩いて帰れないから籠を呼んでと言うおみつに、こんな山の中に籠がいるものか、と突き放す鬼若。なんだかんだで、一緒に連れて帰ってくれた頼もしい鬼若に、おみつは13年前に亡くなった大好きな兄の面影を重ねる。
 おみつとその父は、何者かから命を狙われていた。黄門様は鬼若におみつの警護を申し付ける。命令だからとしぶしぶ引き受けた鬼若だが、勝手に出かけようとしたり言うことをまったく聞かないおみつのわがままぶりに、音を上げる。
 初めこそうっとおしがっていたおみつは、寝ずの番をする鬼若に心を開いてゆく。だがほんのちょっとした隙におみつがさらわれる。追いかけた鬼若も捕まり、おみつと父の前で拷問に掛けられる。耐える鬼若を見てられなくなり、「やめて!」と叫んだおみつに、悪人たちの手がかかり掛けたのを見て、鬼若は縛られた棒を折り、おみつを助ける。逃げた先で鉄砲を向けられ、大ピンチ。鬼若はもろ肌脱ぎになり、吼える。そこに黄門様たち到着で、いつもの立ち回り。鬼若も上半身裸で大暴れ。
 一見落着で、旅立つ一行。おみつに、「行ってしまうのですね」と潤む目で見つめられた鬼若。「ぐずぐずしていると、またあなたを守る羽目になる」と笑顔で返し、鬼若も旅立つ。

第18話『脱藩者は老公に瓜二つ・佐伯』(2月20日)
 腕を見込まれて、鬼若・アキを除く一行は、近々、干鰯の利権をめぐって出入りのあるやくざの助っ人をすることに。だがその前日、アキが相手やくざに鬼若が付いたと報告に来る。「気をつけて、向こうにはご家老がついてる」と。だが、黄門様たちもご家老がついてるから、と助っ人を頼まれたのだった。
 いよいよ始まった喧嘩を、高見の見物で両方を応援する千太。「おまえはどっちの味方なんだ」とやくざに絡まれたところを、黄門様そっくりの浪人・相良喬之介(里見浩太朗・二役)に助けられる。
 喧嘩の最中、乗り込んできた家老の倉谷将監(亀石征一郎)に、その場の全員が捕らえられる。放免する代わりに、干鰯を藩の専売にすることを無理やり認めさせられる両親分。
 藩の剣術指南役だった喬之介は、二年前、藩の家宝の脇差を盗んで逐電したことになっているが、実際はなくなった刀を探すために筆頭家老と相談して、喬之介が盗んだことにして、それを追う名目で時間稼ぎをし、刀探索の旅に出ていたのだった。だが刀は見つからず、藩内にあるのではないかと思い、帰ってきたのだった。喬之介がいない間に筆頭家老は責めを負わされ自害させられ、今は次席家老だった倉谷が藩を牛耳っている。
 お娟や鬼若の活躍で、家宝の脇差は倉谷が身に付けているのではないかと、目をつけた黄門様。ずっと留守で帰ってきた藩主の前で、喬之介は倉谷の悪事をばらす。

第17話『その女に飲ませるな!・内牧』(2月13日)
 前の宿場で酒の呑み過ぎで格さんに介抱された助さん。ぐでんぐでんで「もう酒は今夜限り」と禁酒宣言をするが、次の宿場ではケロリ。宿の女将の快気祝いにと、全員にサービスされた酒を巡って大喧嘩。せっかくの徳利をひっくり返してしまう。というわけで、今回はお酒の話。
 酒乱癖のあるお国(波乃久里子)は、娘・お幸(小林綾子)の祝言の席で飲みすぎて、場をめちゃめちゃにしてしまう。怒った嫁ぎ先の内牧の旅籠の主人は、破談を言い渡すが、お国が三年禁酒して娘にも会わなければ許すと約束する。
 だが、墓参りに出かけた帰り、お国は宿でサービスされた酒を呑んでしまう。そして酔っ払ったお国は、内牧の宿場を買い占めて遊郭街を作ろうと計画する奉行と悪徳商人の話を聞いてしまう。娘の嫁ぎ先の旅籠を守るため、その計画を聞いたことを話せば、酒を飲んだことがばれてしまうというと、葛藤するお国。だが、黄門様に諭されて、一大決心。酒を煽り、お国は皆の前で聞いた計画を話す。
 小林綾子といえば、『剣客商売』の藤田まことの若い嫁。田舎娘でない役も似合うんですね。

 次回は、里見浩太朗、黄門様役100回記念!なんと二役出演。久々に普通の侍役の里見浩太朗は楽しみですが、黄門様役の記念なのに、二役ってどうなんですか?

第16話『鬼と呼ばれた母の涙・延岡』(2月6日)
 雨宿りさせてもらった家に、お重(野川由美子)が借金の取立てに現れる。強欲な取立てに、助さん格さんに追い払わせた黄門様だが、お重が気にかかる。翌日、千太を連れてお重のところへ金を借りに。担保を出せと言われて、自らがなりましょうと、黄門様は千太と二人お重の家の下働きとなる。
 働きながら、お重が金にこだわる理由を突き止めた黄門様。お重には生き別れになった娘がいて、その子を探すために金がいるのだった。はじめに雨宿りした家のお松(勝野雅奈恵)がその子だと、証拠のお守り袋から気づいた黄門様。だが一家に魔の手が迫る。実の娘だと知ったお重は、お松を悪者の刃から身を呈して庇う。めったに人死にが出ない水戸黄門で、無常にもお重は死亡。黄門様一行は、正義の鉄槌を下す。

第15話『波瀾万丈!お娟の休日・飫肥』(1月30日)
 由美かおる出演600回記念の回。日ごろのお娟の働きに感謝して、黄門様は豪勢な宿での三日間の休息をプレゼント。だが、至れりつくせりのサービスにも、一日で飽きてしまったお娟。宿を抜け出した先で出会ったのが、暴漢に負ける田宮道場の師範・大木八郎(渋谷哲平)だった。お茶も茶菓子もきれていて、きれてないのは包丁だけ、という閑古鳥の田宮道場。お娟の腕を見た八郎は、黄門様が飫肥にいる間、お娟に頼んで師範代になってもらう。
 城では新たな剣術指南役を選ぶことになり、家老の次男で中條道場の師範である藤野蔵人(由地慶伍)の名が上がるが、蔵人は町で狼藉を働く乱暴者。師である先代の師範の意思を継いで、蔵人の就任に反対した八郎は、蔵人と試合をすることに。八郎は蔵人よりも明らかに弱く、得意技は突きだけ。その突きを見込んだ黄門様は一計を案じる。
 武者修行の剣客に化けたお娟を除く黄門様一行。まずは中條道場を訪ねて、手合わせを申し込む。黄門様の孫に化けたアキがまず一人、鬼若が無手で一人、助さんが二刀流で一人、と門弟を破り腕を見せつける。続いて田宮道場を訪ねると告げた一行は、蔵人が跡をつけているのを知った上で、八郎と手合わせ。八郎の突きに鬼若と助さんが敗れるところを見せつける。
 そしていよいよ、試合の日。怖気づく蔵人に、八郎は突きを繰り出し勝利。だが陣幕の後ろに大勢の兵が待ち構えて八郎を襲おうとしているのを、黄門様一行があばいて、懲らしめる。
 師範代のお娟を含めて、全員の剣客のコスプレが見れた今回。でも身軽な子供に、無手に、二刀流って、統一性のなさ過ぎの流派です。

第14話『仇が教えた命の重さ・指宿』(1月23日)
 冒頭から足を滑らし崖から落っこちる黄門様。体張ってます! 腰を打った黄門様を治療したのは網野甚内(伊吹吾郎)。彼は薬草に詳しく、だれでも使えるような薬草の辞典を作ろうとしていた。
 一方で、珍しくお娟、鬼若、アキで旅をする三人は、橘喜世(高以亜希子)と路之助(浅利陽介)という姉弟を助ける。彼らは父の仇を追っており、その仇は網野甚内だった。
 明日立会いの約束をするも、旅の疲れからか高熱で倒れた路之助。彼らの故郷で何があったのか、至急調べて来るようにと黄門様に言われ、伊予へ向かうお娟。網野の治療のおかげで意識を取り戻した路之助。そのときには戻ってきていたお娟の調べで、網野が二人の父を斬ったのは事故だったと分かる。
 黄門様たちが世話になる指宿では、代官が高い年貢を取り立て、米問屋が金を貸し、やくざがその金を取り立てるという、三拍子揃った悪人がはびこっていた。彼らは取立ての度にやってきて邪魔する文武両道の網野を亡き者にしようと、敵討ちに加勢する振りをして殺そうとする。が、そこで出てきた黄門様一行の活躍で一件落着。
 伊吹吾郎に浅利陽介って、なにげに『新選組!』共演者ですよね。二人顔合わせたことはなさそうですが。

 次回は由美かおる出演600回記念!

第13話『黄門様のお供は偽千太・人吉』(1月16日)
 人吉に着いた黄門様一行は、そこで「水戸の黄門様が来て、悪代官(入川保則)を懲らしめてくれる」という噂で持ちきりなのを知って仰天。調べて行くと、お供の一人、「よろず屋の千太」がその話を広めているという。それを聞いた千太は「ひどいや、みんな!」と泣き出す始末。
 苦労して見つけた偽千太は、千吉(中野英雄)という名の流れ者。悪気はなく、名前の似ている千太の名を出来心で騙ってしまったと白状。こんなことを頼めた身ではないがと、自分を助けてくれた、借金のかたに代官の妾にされそうになっているお清(吉野紗香)という娘を助けてほしいと、黄門様に頼む。
 代官所に現れた黄門様一行を相手にしない代官に、千吉は「ここにおわすお方こそ、本物の水戸の黄門様であるぞ」と見栄をきってしまうが、偽者であることがすでにばれている千吉は相手にされず、いつもの大殺陣へ。
 なんだかんだで、お清とうまくいきそうな千吉を見届けたアキが、「どうして千太さんはああいう風にいかないんだろう」とポツリ。
 泣いたり怒ったり、偽者を見つけて殴ったりと、まるで子供みたいな千太だが、やっぱり同じような千吉がきちんと謝ってからは、その単純さで意気投合。それでも最後はどうして自分じゃないのか、と納得いかない様子。

 次回は元・格さん、伊吹吾郎がゲスト。

第12話『初春!意地の味比べ・八代』(1月9日)
 八代で二件の饅頭屋、本家不知火堂と元祖不知火堂のいがみ合いに巻き込まれた黄門様一行。味比べの判定を頼まれるが、味はどちらも甲乙つけがたく、その結果を聞いた本家の女主人・おさわ(舞坂ゆき子)は怒ってしまう。若い娘の怒った顔を残念に思う助さんは、「その意地っ張りを治せよ」と。一方、元祖の若主人・宗太郎(福島カツシゲ)はおさわの態度に腹を立てる。「そこを思いやってこそ、男でしょう」と格さん。それぞれその悪い性格を治してみせると、売り言葉に買い言葉でついて行く事に。
 いがみ合ってるこの二人、実はお互い素直になれないだけで、憎からず想っていたり。
 そのころお城では、御側用人と納戸奉行が献上菓子に毒を盛って若殿を殺そうという計画を練っていた。御用達の本家に納戸奉行から注文が入るが、黄門様の忠告でおさわが断ると、元祖へ注文が。宗太郎は「俺はあのご隠居よりも御側用人様を信じるぜ」と、忠告を無視し、引き受ける。もっともな意見です。
 いよいよ若様の口に饅頭が入る、というところへ乗り込んだ一行。「お毒見が必要です」と迫る黄門様に、怪しい奴らを切り捨ていと、いつもの乱闘。
 丸く収まって、一行の旅立ちを見送るおさわと宗太郎に、助さんがもう争わなくていい方法があると提案。二つの店の看板の本家と元祖を取ればいい、と。実は一行に見えない後ろで手をつないでいた二人。助さんが心配しなくても大丈夫な様子でした。

 次回は千太の偽物登場!?

第11話『刀の鍔で結ばれた愛・熊本』(12月19日)
 鍔作りの名工・檜火宝(中山仁)と出会ったご老公一行。てっきりここで世話になるのかと思いきや、その後出会った、身寄りのない子たちを弟、妹として育てるお咲(高松あい)の家に泊まることに。実はお咲は、火宝の息子・尚之助(溝呂木賢)と恋仲だった。
 火宝が藩の若殿様誕生の祝い鍔を作ることを命じられていたはずが、山吹屋(二瓶鮫一)と家老・飯田又兵衛(小沢象)の陰謀でもう一人の職人と競うことになったり、火宝が襲われたり、お咲が誘拐されたりと、事件頻発で出て行ったきりの黄門様たち。取り残された千太は一人で五人の子供たちの面倒をみることになって、「みんなどこ行っちゃったんだよ〜」と泣き顔。
 手に傷を受けた父に代わって祝い鍔を作ることになった尚之助。責任に負けそうになっていた尚之助だが、身分の違いから交際を悩んでいたお咲こそが、自分にとって一番大事だと気づき、迷いを吹っ切る。
 そしていよいよお城での発表。殿が選んだ尚之助の鍔に、「怨念が込められている」と難癖をつけた家老。証人として出てきた懐柔された弟子仲間の孫一(内田健介)に、尚之助は怒って殴りかかろうとするところを「殿の御前である、控えろ」と止められる。
 そこに「証人ならこちらにもいます」と渡り廊下から登場のご老公一行! 「おのれ何奴、どこから入ってきた」と驚きの家老に、「懲らしめてやりなさい」と暴れる一行。明らかに怪しい一行に家老の反応は正しいし、捕らえようと襲ってくるのはお城の殿の家来なんですけど。
 まあ、それもこれもいつもどおり葵の印籠の力で強引に解決。尚之助とお咲の仲も認められて、めでたしめでたし。

第10話『格さん切ない柳川慕情・柳川』(12月12日)
 闇の布袋一味を壊滅させた黄門様一行。「このまま気楽な旅へ」とウキウキ気分。それに格さんだけが反対するも、千太の悪知恵で押し切られちゃいました。
 で、着いた柳川(福岡県)で芸者上げてのドンチャン騒ぎ。黄門様、助さん、千太が二日酔いで倒れている中、格さんは昨夜のケチ芸者が、太もも丸出しの魚屋をしているところにばったり再会。お互い根はいい人だと気づいた格さんとお染(山田まりや)は、急速に恋に落ちる。
 日誌を書きながら、つい想いを飛ばし、みんなが見つめる中、気づかずに筆をお茶につけた上に、そのお茶を飲んじゃった格さん。心配しつつも、暖かく見守るみんな(だったら飲む前に止めろよ、というツッコミはさておき)。助さんも格さんの恋愛相談にまじめに答えます。
 一方、大店に不祥事を起こさして、柳川ののっとりを図る黒木屋(大河内浩)と勘定奉行の羽田時右衛門(原口剛)。占いに凝る黒木屋を、寝ている間に北枕にしたり(鬼若が大活躍)と散々びびらせた挙句に、占い師に化けた黄門様が乗り込んで、言葉巧みに悪事を洗いざらい白状させる。そしてお染に横恋慕する羽田に襲われそうになるお染を、危機一髪、駆けつけた格さんが助けたところを見計らって、黄門様登場。チャンバラのあとで、印籠を黄門様が格さんに渡して出させた(格さんは宿にいなかったため)ところが芸が細かかったです。

第9話『老公狙った百年の恨み・長崎』(12月5日)
 闇の布袋一味の仲間割れと裏切りで、まことにごちゃごちゃした今回。まとめておきます。
 闇の布袋一味は、元は豊臣家ゆかりの海賊。ところが幕府が取り締まった折、葵の御旗の船に略奪の限りを尽くされ、仲間を殺された過去があり、徳川家に恨みを抱く。が、その葵の御旗の船は、脇坂甚兵衛という海賊に成り下がった逆臣のものだった。彼はすでに幕府によって処刑されている。
 この話を甚兵衛一味の生き残りから聞き出した黄門様。それを盗み聞きしていた桔梗に、このことを帰って闇の布袋に話して互いに矛を収めようと持ちかける。
 屋敷に戻った桔梗だが、そこで待っていたのは飛竜(四方堂亘)。闇の布袋は闇取引で異国の軍艦を買う取引に出て行った後だった。
 が、実はその取引は一味ののっとりをたくらむ飛竜の罠だった。そしてその昔、駆け落ちをしようとして逃げた桔梗の父・臥竜に追っ手を差し向け、殺したのは闇の布袋だと告げ、飛竜はともに協力しようと桔梗に持ちかける。すったもんだの末、飛竜を銃で撃ち殺した桔梗。
 屋敷の表では黄門一行と飛竜の手下との乱闘。
 そのころ闇の布袋は取引場所の船の上で、飛竜の手下たちに襲われていた。駆けつけた桔梗に銃を突きつけられて、父の仇と恨むなら撃てと観念する闇の布袋。実は闇の布袋は臥竜を連れ戻すように命じたのを、飛竜が殺したのだった。撃てない桔梗から甚兵衛の話を聞いた闇の布袋は、恨みの中で死なせてくれと、船とともに自爆。
 飛竜の手下と闇の布袋配下、それに黄門様一行の三つ巴の乱闘がややこしかったけど、闇の布袋編はこれにて終了のようす。
 一人生き残った桔梗の行方は、触れられず。次回は気分一新、格さんの恋物語。桔梗はこのままスルーされるのか!?

第8話『仰天!化け猫の仇討ち・佐賀』(11月28日)
 神出鬼没の化け猫騒動に振り回されている大目付の放蕩息子・章太郎(辻輝猛)。化け猫は章太郎に乱暴されそうになって命を絶ったお民(村松えり)の恨みを晴らそうとしている。
 遊び心満載だった今回、CM前のアイキャッチの効果音まで化け猫の鳴き声に。化け猫が章太郎を襲う理由を聞き出そうと、化け猫に化けて脅す鬼若・アキコンビ。アキはかわいいけど、鬼若の化け猫はひたすら怖いです。
 そんな化け猫の正体は、20年前に神隠しにあったお民の弟・房吉(一條俊)。実は三歳のときに旅芸人一座に攫われたようで、軽業を身につけて帰国していたのだった。…なんていう取って付けたようなご都合主義な設定。好きですけどね。
 相変わらず桔梗の協力が得られない飛竜(四方堂亘)は単独で一行を襲うけど、お娟、鬼若、アキに邪魔されて失敗。逃げるときの捨て台詞は「うっとおしい連中だ」。そりゃ三人も出てきたらねぇ。
 桔梗は章太郎に協力する振りをして、最後の大殺陣中に黄門様を襲う。が、大目付の屋敷の下っ端たちと奮戦中の助・格をほっぽって、全員が別室の黄門様のサポートに。「よくもじぃじを!」って、アキちゃん、むしろピンチなのは桔梗の方なんですけど。どうも騙されてるっぽい桔梗を黄門様は皆が反対する中、逃がしてあげる。
 というわけで、次回は闇の布袋一味と全面対決!えっ?最終回まで引き伸ばさないんですか?

第7話『悪代官と十人の盗賊・八女』(11月21日)
 アラビアンナイトみたいなタイトルに期待ふくらんだけど、ぜんぜんそんなことなかった今回。黄門様一行の今回のお仕事は、女主人・おこう(朝加真由美)が切り盛りする茶問屋立花屋の用心棒。そんな一行の会話を桔梗が蜘蛛形盗聴機で盗み聞き。美人の旅人に化けて千太を手の込んだ罠でだまし、黄門様が一人のところを見計らって乗り込んでくる。初のご対面!だが殺気満々の桔梗に余裕の笑みを浮かべる黄門様に気後れしてるうちに、邪魔(助さん格さん)が入って勝負はお預けに。
 一方の飛竜(四方堂亘)は、「まずはあの伊賀の小娘を」と。お娟のことかと思いきや、アキのことでした。「最強の鬼若を倒すにはアキを狙え」はセオリーなんですが、そんな子供に本気にならなくても。そんな注目の鬼若vs飛竜も、うやむやのうちに勝負はお預けに。実は飛竜の今回の任務は、二人を山に足止めすることだった?

第6話『罠にはまったお嬢さん・日田』(11月14日)
 米問屋・和泉屋の美人娘・お咲(荻野なお)と、生き別れた実の兄弟でありながら名乗り出ず、陰にひなたに見守る三兄弟、太郎(草野康太)、次郎(川本貴則)、三郎(久保山知洋)。そんな面白設定も吹き飛ぶ爆弾騒ぎ。
 一目でお咲を気に入った悪代官の富士川源左衛門(石山輝夫)。和泉屋(江藤潤)に難癖を付けて、嘆願に来たお咲を牢屋に監禁。夜にノコノコ出て行くお咲を止められなかったのは、見張りに立っていた三兄弟が眠ってしまったのと、代官所を見張っていた鬼若、アキが飛竜(四方堂亘)の作り出した幻覚(幻聴も?)の桔梗におびき出されたため。その間に飛竜は牢の床下に爆弾を設置。
 助さんと格さんが公儀巡検師に化けて、富士川の悪事を調べたり、一人、接待を楽しむ格さんのところへ鬼女房のお娟が怒鳴り込んで来たりしている間に、黄門様と三兄弟は代官所に無事潜入。が、それをひたすらじっと待っていた飛竜。同じくじっと待っていた部下に、導火線に火を点けさせる。
 導火線を発見したアキ。どんどん短くなる導火線を障害物の多い床下を追いかけるが、格子に阻まれて進めなくなる。「鬼若〜!」叫んだ、頼みの鬼若は戦闘中で手が離せない! アキに言われて助と格が床板を引っぺがすと、まさしく黄門様の足元に樽型爆弾が!導火線あと数センチに固まる一行。と、駆けつけたお娟が刀を一振り、導火線を切り落とす。ほっとしたのもつかの間、いきなりまたもや爆弾に火が!格さんが窓から放り出そうとするも、窓には格子が! オロオロしてる一行に、駆けつけた鬼若が格子を破壊!
 なんとか事なきを得た一行ですが、巡検師の衣装の助と格が腰の刀を抜けば済む話だったのでは?、というツッコミはなしですか?

第5話『お転婆姫の大変身!・大分』(11月7日)
 今回もボリュームいっぱいいっぱいの水戸黄門。
 今まで何やって暮らしてきたんだ?と思うぐらい世間知らずのおてんば、松姫(高橋あゆみ)。お決まりどおりに助さんと遭遇するが、せっかく松姫には気に入られたのに、助さんはおてんば系には食指が動かず。しっとり系が好みなのですね。
 もう一人のゲスト、怪しさ満点の千太の知り合いの山師・鉄斉(三谷昇)。彼が二万両の埋蔵金の地図を持っているとのことで、洞穴に宝捜しにノコノコ入っていく一行。一方で闇の布袋の配下は大筒を手に入れ、狙っている。でも、そこは大丈夫、「相手の動きを見張っているのはお互い様だよ」のお娟をはじめとする忍者チームが警戒してます。が、アキ様の草笛に呼ばれて向かった鬼若の前に現れたのは桔梗!騙された! お娟もあの編タイツ忍装束で茂みをウロウロするものだから、みつかるし、黄門様大ピンチ!鬼若の人間離れした大活躍で事なきを得たものの、けっこう際どかったです。
 大筒を用意した短筒使いの飛竜(四方堂亘)もまだ生きてるし、黄門様一行の苦難は次回も続く!

第4話『湯の町守る孤独な正義・道後』(10月31日)
 なんと助さんと千太、それに格さんまでが番屋の牢の中で一晩過ごすという大失態。ことの発端は、助さんが陰で格さんのことを「だいたいあの名前がいけない。四角四面の格。酒を飲むより日誌をカク」なんて言ったのが、聞かれちゃったものだから、格さん自棄酒飲んだ挙句に、乱闘。
 そんなこんなで知り合った、番屋の役人の田川平九郎(宇崎慧)がゲスト。
 恒例化したらしい、本編にまったく関わらない闇の布袋の日替わりゲストの刺客と鬼若との一騎打ち。今回は自信を持って送り出された居合の達人(たぶん)森脇半兵衛(井上高志)。なのに、スペシャルでおなじみの折りたたみ棒を出した鬼若に、一分持たずにやられました。最後は桔梗の投げた手榴弾(?)によって四散。南無。
 ラスト殺陣では、アキが屋根の上から瓦を投げてのナイス助勢。でもその瓦って、まさか足元から引っぺがしたんじゃないよね。

第3話『謎の美女の危険な賭け・高知』(10月24日放送)
 舞台は浦奉行(裏奉行ではない)の田野倉兵衛(佐藤仁哉)と網元の黒磯屋(曽我廼家文童)が牛耳る桂浜。ちなみに彼らの関心事は隠密探し。よほど流行とみえて、新たに会う人(全員黄門さま一行なのだが)、とりあえず疑ってみる。
 今回の主役は助さん。千太と待ち合わせて単独行動中の助さんは、助三郎のお決まり1によって、美人な女性・お嶋(国分佐智子)と知り合う。そして助三郎のお決まり2によって、ご老公の元を離れたのをこれ幸いと、居酒屋で酔っ払い、絡まれる。酔ってても強い助さんは、助三郎のお決まり3によって、ヤクザ者に腕を見込まれ、潜入捜査。前髪も生やして無宿者の変装もばっちり。まあ、助三郎のお決まり4によって、お嶋には固い絆で結ばれた夫・佐内源十郎(倉田てつお)がいて、恋が実ることはないのだが。
 今シリーズは忍者合戦が裏テーマのせいか、アキちゃんが急成長。大人二人を一人でやっつける大活躍。黄門さまもちゃっかり戦力に入れるのもうなづける。
 一方の鬼若も、闇の布袋配下の刺客・怪力自慢の呑龍(大至伸行)に巻きつけられた鎖を溜めなしで引きちぎり、投げられた岩を砕いて防ぐ、超怪力ぶり。強すぎっす。

第2話「対決!阿波踊り合戦・徳島」(10月17日放送)
 なんと今回は約三年ぶりの現地ロケ。本物の阿波踊りの踊り手の大人数エキストラによる、迫力ある阿波踊りが見所かと思いきや、もっとすごい見所が!
 冒頭から太もも丸出しで踊りの稽古に励む、藍の商人・猪尾屋の娘・お信乃(永井流奈)とその親友のおりん(荻マキ)。しかもならず者に襲われて、角材を持って対抗。助さんと格さんもびっくり。お娟もテンション上がって加わろうとして、黄門さまに諌められる。
 まだまだ続く、びっくり娘コンビ。さすがにお信乃は商家の娘らしく、普段着は普通の着物姿。が、おりんは魚屋のような、さらしを巻いた上にはっぴをまとっただけ、足も丸出しの軽装(『義経』の千鳥(中島知子)を連想)。口癖は「おおっ〜!」で、誰よりも元気に奔放に動き回るものだから…、胸の谷間がまぶしいです!
 この二人、敵の出方を探るため、なんと賭場に行こうとするところを、黄門様とばったり。黄門様を指南に三人で賭場に乗り込むも、すってんてん。襦袢姿のお信乃に、さらしいっちょのおりん。あまりのはちゃめちゃぶりの二人に、助さんも絡まず。
 一方、相変わらず悪巧み中の桔梗は、なんと滝壷で着替え中。
 お娟の入浴シーンはなかったものの、夏の撮影が暑かったのか、これでもか!のサービスカット連発の女体祭りの徳島でした。

第1話秋の2時間スペシャル 「危うし高松城! 将軍家に抱く百年の怨み・老公を狙う美人刺客」(10月10日放送)
 
水戸黄門らしくお約束を抑えつつ、スペシャルらしく豪華な作りの見ごたえ十分の第一回。舞台は、水戸・江戸・高松。
 光圀の実子で高松藩主の松平頼常(松村雄基)が、藩政をおろそかにし遊蕩三昧とのうわさが流れ、心を痛める光圀。それを知って助三郎と格之進は真相を確かめるため、こっそりと「ご老公、黙って旅立つことをお許しください」と西山荘の前を立ち去ろうとする。と、その前に、みずくさいですぞと、出てくる旅支度の光圀。「ご隠居!?」このセリフの切り替えの早さが秀逸でした。
 江戸の八重(岩崎加根子)の寮でくつろぐ一行の元へ、天井からアキと鬼若登場!「囲まれています」。って二人はどこから入ってきたの?
 桔梗と大男の榊雷光(岡田正典)が率いる手練の黒忍者たちとの対決の末、八重の寮炎上!さすがはスペシャル!金かけてます!しかも、写ったのは一瞬。金遣いが思い切りよすぎます!
 船にて高松に着いた一行。うわさどおりに馬に乗って高笑いしながら駆けていく頼常を目撃。別邸で遊び暮らす頼常。何か訳があるのではと、隠れて接触を試みる。黄門様自ら釣り人に化けて、遠乗り中の頼常を待ち伏せるが、あと少しのところで、偶然にも悪の城代家老(栗塚旭)の手の者に邪魔される。それでも焼き魚を渡そうとする光圀。もしやその中に手紙を仕込んでいたのか?
 一方、千太は芸人に化けて遊興中の頼常の前へ。しかし「面白くない」と一蹴される。
 再び光圀。舟遊びの頼常に船頭に化けて、接触成功!「お待ち申し上げておりました」と涙ぐむ頼常にうなづく光圀。はるばる水戸からきた甲斐ありました。
 お娟は女中に化けて頼常の寝所に侵入。光圀の手紙を渡し出てきたところで、なんと桔梗登場。捕まるお娟。敗因は女中衣装の下に忍装束を着込んでなかったことか?
 腕を縛られ、吊るされて拷問されるお娟。どう見ても足ついている上に、叩かれているのが痛くなさそう。入浴シーンは長くてもOKだが、拷問はNGらしいです。
 それを発見して、鬼若を呼ぶアキまでも捕まってしまう! アキ様を人質に取られて動けない鬼若。そこに登場、鳴神の夜叉王丸。華麗にアキ様救出。鬼若には「勘違いするな」の捨て台詞。
 鬼若vs雷光、桔梗vs夜叉王丸の一騎打ち。実はこの前のシーンで、桔梗の笛の音につられてやってきた夜叉王丸が桔梗を口説き(?)、怒って襲い掛かる桔梗を余裕で翻弄した夜叉王丸。今度は術も使って本気の桔梗をまたも術で翻弄。「再びアキ様に手を触れたら、おまえを殺す」。桔梗の美貌もアキ様には勝てなかったようで。鬼若は雷光を倒す。
 決戦は城主が久々に戻ってきた高松城。重臣を集めて、城代の不正を質す頼常。しらを切る城代。そこに、右手から頼常を慕い、藩政を憂う家臣団登場!それでも開き直る城代に、今度は左手から黄門一行登場!
 お決まりの殺陣はさすがスペシャル、助さんと格さんが戦う戦う、毎回比約2倍!相手も多くて、ちょっと狭そう。
 印籠見せて、一同平伏し、一件落着直前、悪城代が撃たれて死亡!犯人は屋根の上の桔梗。頼常の「あわれな奴よ」、の一言で解決。死体は息子の手で運び出される。いくら悪事がばれたからって、一国の城代家老狙撃されたんだから、もうちょっと騒ごうよ。犯人追いかけるとかさ、とのツッコミ空しく、場面は変わる。
 祭りが行われる城下町。やぐらの上で太鼓を叩くは鬼若。忍たるもの、なんでもできないといけないのです。

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