先週までのコメント
第6回「暗闘」(終・9月30日放送)
今回、張りに張りまくった伏線に一気に答えをつける。ということで、かなりややこしかったので、ここにおさらいしておきます。以下、ネタバレ注意。銀次郎は秘太刀探索以外に、江戸留守居役である父から密命を受けていた。それは殿と藩を守ること。たとえ伯父である小出帯刀を斬ってでも。というのも、ことの起こりとなった七年前の家老暗殺には裏があった。
当時の家老・望月が暗殺される少し前、彼が不正を働いているとの密告があった。その密告をしたのは、実は望月の腹心、小出帯刀。不正を働いていたのも、望月ではなく、帯刀で、それが露見しそうになった帯刀が、先手を打ってやったことだった。秘太刀の使い手を放ち、望月を暗殺したのは、当時の殿だった。
三年前、その殿が亡くなり、今の殿が後を継ぐ。その少し後、銀次郎の父は、家老暗殺の真意を知る。そしてそれを知った今の殿はたいそう立腹。証拠を固めるため、今度のこととなった。
帯刀が秘太刀の使い手が自分を襲いに来ることを恐れて雇った剣客・赤松(森聖二)にやられ、傷を負った銀次郎は、矢野道場の高弟・北爪平九郎(高橋和也)の屋敷に身を寄せる。が、赤松の狂剣の前に、協力者の銀次郎と戦った矢野道場の面々の北爪、沖山茂兵衛(六平直政)が倒される。
続いて、不正の生き証人の命が危ないと、見張っていた銀次郎、半十郎、飯塚孫之丞(音尾琢真)長坂権平(尾美としのり)の前に現れた、帯刀と赤松。が、彼らの見てる前で黒装束の忍びが走りより、あっという間に帯刀を斬る。
追いかけていった銀次郎と半十郎が見たのは、橋の上で戦う忍びと赤松。忍びは赤松相手に互角に渡り合い、赤松を縦に真っ二つに!それこそ秘太刀馬の骨だった。そしてその使い手は、矢野道場当主・藤蔵(小市慢太郎)だった。動転する半十郎に、銀次郎は「あれは幻だったのだ」と、言い含める。と、ここまでで時間半分。ちょっと詰め込みすぎな気がしないでもないです。
後半はそれぞれの結末。銀次郎は多喜(麻里也)と赤子を連れ、江戸に帰る。
悪夢を見て赤松の手を握り甘える帯刀。大怪我をして北爪の腕の中で笑って気を失う銀次郎。血は争えないってことでしょうか?(笑)第5回「最後の一人」(9月23日放送)
北爪平九郎(高橋和也)は銀次郎との立会いを待っていたかのような態度で、迎える。その二人の打ち合いは、まるで共に学ぶ友のよう。楽しげな表情さえ垣間見える。だがしかし、最後の一人である彼からも秘太刀・馬の骨は見ることができなかった。
一方で帯刀は、秘太刀の探索を終えた銀次郎を亡き者にしようと企む。そのことを知らせにきた多喜(麻里也)は、彼とともに帯刀との子供もろとも一緒に逃げると言い出す。命を狙われている自分と一緒に行くのは危険だと諭す銀次郎に、「ならば一人で逃げます」と言い切る多喜。母になって強くなったのか。
だがしかし、途中で帯刀の手下の赤松(森聖二)に襲われ負傷。このときの赤松のいやらしい笑いと戦い方が秀逸。また部下二人との合体技(?)も笑わしてくれます。こんな奴にやられる銀次郎が弱いのか、赤松が強いのか。すんでのところで、密偵のように影で働いてくれていた清次(マギー)が助けに入って、なんとか逃げることができたが……。次回は最終回。真の秘太刀の使い手は? 帯刀の陰謀は明るみに出るのか? そして銀次郎と多喜の行く末は? すべての謎が明らかに……?
第4回「甦る対決」(9月16日放送)
銀次郎の次のねらいは、四人目の高弟・飯塚孫之丞(音尾琢真)。孫之丞は五年前に行われた御前試合で藩一の美女といわれる、素女(粟田麗)との結婚を賭けて、井森敬之進(尾崎右宗)と戦うが、男前の敬之進にわざと勝ちを譲る。そのことで銀次郎に挑発された孫之丞は、再び敬之進と戦い、見事に勝ちを収める。
実は素女が本当に好いていたのは孫之丞だった。
そのことを分かっていてけしかけたのか?と尋ねる半十郎に、「好きおうている者どおしが一緒になれぬのは、あわれだからな」と答える銀次郎。それはそのまま自分と多喜にも当てはまるのか、と思うのは深読みしすぎでしょうか?
一方の藩政のほうも、藩主帰国に向けて、一波乱ありそうで。帯刀は何をたくらむのか、新たに側に置きだした手練れらしき剣客・赤松(森聖二)に何を命じるつもりなのか。また銀次郎も何かを知っている模様。馬の骨探索の真相は!?第3回「拳割り」(9月9日放送)
今回は、二人との対戦。高弟二人目の内藤半左衛門(本田博太郎)との勝負は、力の内藤と呼ばれる力任せの、そして必死の打ち込みに、若い銀次郎も力負け。介添役の半十郎に止めに入られる。
もう一人、長坂権平(尾美としのり)は小手の長坂と言われるも、以前に御膳試合で気後れして惨したという臆病者。銀次郎との勝負も技を出し尽くさないうちに降参を申し出るが、銀次郎の挑発と説得によって、もう一勝負を願いで、見事、銀次郎の左拳を砕く。
気になっている多喜(麻里也)が伯父の子をみもごっていると知って、複雑な視線を交わす二人。
立会いのためなら半十郎に土下座もする銀次郎。だが一方、伯父からの使命の裏に何かあることを気づいているようす。ただの剣術バカではない…?第2回「武士にあるまじき者」(9月2日放送)
矢野道場の高弟五人のうちの一人、沖山茂兵衛(六平直政)との試合。やはり初めは他流試合を禁じているとの理由で断られるが、銀次郎は収賄の事実をネタに脅し、意外とすんなり立ち合ってもらえる。
受けの沖山と言われる彼の殺気の込められた剣に、銀次郎は苦戦を強いられ、泥仕合の結果、あばらを折る大怪我を負う。
銀次郎が療養のために湯治に出かけている間に、気になっていた女中・多喜(麻里也)は伯父の小出帯刀(近藤正臣)のお手つきになってしまう。部屋に入ってきた多喜に気づかず眠りこける銀次郎。そして寝言で「母上…」。
今回、銀次郎が女好き(きれいな女性を見ると目が離せなくなる)な上にマザコンであることが確定です(笑)。第1回「密命」(8月26日放送)
江戸から初めて国許の北国にやってきた銀次郎。とかく、自分の興味のあること(今のところ、剣と伯父の家の女中・多喜の二点だけ?)にしか、反応しない。
半十郎を介添人に付けられたのにもかかわらず、裏の世界に詳しい清次(マギー)を使って、他流試合を禁じている矢野道場の当主・藤蔵(小市慢太郎)の弱味を握り、脅し、勝手に試合をする。しかも、危険な木刀で。半十郎の今後の苦労がしのばれる。
『秘太刀 馬の骨』を伝授されていそうな門弟はあと五人。放送もあと五回。最後まで外れ続けるってことでしょうか?