*放送時間等は朝日新聞阪神版を見て書いてます。別の地方では変わることがあります。ご了承ください。
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武田信玄に仕えた天才軍師、隻眼で片足を引きずるという異形の山本勘助。一説には実在しなかったとも言われる謎多き人物を、時代劇でも定評のある実力派、内野聖陽が、若かりし時からじっくりと演じます。
また、他業種からのリミックスが目玉らしく、信玄には歌舞伎界から市川亀治郎、上杉謙信には音楽界からGacktを起用。さて、どういう効果が出るか、近年はドラマから遠のいていた千葉真一の殺陣も楽しみな一作です。
原作は井上靖の同名小説。第23回 「河越夜戦」 (6月10日)
晴信が訪れた駿府で今川義元(谷原章介)から、まだ日本では珍しい鉄砲を見せられているころ、勘助もまた、北条氏康(松井誠)から鉄砲を見せられていた。北条家にある二丁の鉄砲のうちもう一丁は北条綱成(石橋保)の守る川越城にあり、その川越城は今、関東管領・上杉憲政(市川左團次)の軍により蟻の這い出る隙間もないほどに包囲されていた。
憲政の軍勢八万に対し、北条はわずか八千。川越城とは連絡を取ることもできない。勘助は自分なら顔が割れていないからと、憲政の軍にいる氏康の間者とつなぎ役を志願する。その裏には、憲政軍にいる真田幸隆(佐々木蔵之介)に会い、武田家に協力を願いたいという思惑があった。
手柄を求める浪人に化けて憲政軍に入り込んだ勘助は、唯一彼の顔を見知っていた氏康の間者・本間江州(長江秀和)につなぎをつけ、幸隆と会うことに成功する。恨みを持つ武田の軍門に下ることはないと突き放す幸隆に、勘助は下るのではなく協力、それが幸隆にとっても領地を取り戻す近道だと説得するが、幸隆は聞き入れない。幸隆を敬愛する勘助は、幸隆をこの戦で死なせるわけにはいかないと、彼につき従う。
一方、氏康は憲政に降伏する旨の書状を送り、命乞いをする。それに気をよくした憲政は、戦の最中にもかかわらず遊び女を呼び、宴を開く。しかしそれこそが氏康の作戦だった。油断しきった憲政の軍に氏康は夜襲を仕掛ける。遊び女たちも実は氏康の手下の風魔の忍で、内外から襲われた憲政の軍は崩壊する。十倍の兵力を破り、氏康は川越城を守り抜き、勝利を収める。
その戦ぶりを幸隆に見せ、勘助は再度武田に誘う。その様子を、城に立てこもっていた福島彦十郎(崎本大海)が見つける。武田に滅ぼされて以降、北条に身を寄せていた彦十郎は、仇の勘助を鉄砲で狙い撃つ。
その頃の甲斐では、晴信が、由布が男子を産んだとの知らせに喜んでいた。前回までのあらすじはこちら
番組公式サイト http://www.nhk.or.jp/taiga/
「美しい日本を咲かせましょうぞ。」のキャッチフレーズどおり、4月の桜の季節から始まった、第37部。今回はみちのくを回る予定です。
メンバーはおなじみの助さん(原田龍二)、格さん(合田雅吏)に、疾風のお娟(由美かおる)、鬼若(照英)、アキ(斉藤晶)。おけらの新助(松井天斗)も健在です。また、第11話からは風車の弥七が八年ぶりに復活予定。新たに演じるのは内藤剛志。どんな弥七になるのでしょうか? そして変わりに鬼若とアキが消えてしまうのでしょうか? 不安も募ります。第10話『死ぬな!風の鬼若!!』(6月11日)
杉の産地・能代に着いた黄門様一行。アキの母方の祖父・半右衛門(綿引勝彦)は20年前に秋田藩の殿に忍の腕を買われ、この地で山守をしており、アキは再会を楽しみにしていた。ところが半右衛門は黒装束の一団に殺されてしまう。
必ず仇を取ると憤るアキに、半右衛門の右腕だった五郎太(清水宏次朗)は、半右衛門ほどの忍を殺せるのは、柘植の抜け忍である甚内(須藤雅宏)ぐらいしかいないと語る。
能代では奉行の笠原典膳(亀石征一郎)が山への立ち入りを禁じて、杉を厳しく管理していた。しかし黄門様は、土地一番の材木問屋・潮北屋善兵衛(小沢象)の話した石高と、町できこりから聞いた石高が食い違うことから、杉の密売が行われていることに気づく。黄門様は笠原と潮北屋の密談の証拠をつかみ、彼らを懲らしめる。
一方、身内を失い嘆くアキに、鬼若は仏像を彫る。そしてこれは自分の身代わりとしてアキにあげるものだが、出来上がるのはまだまだ先のことだと慰める。
アキは半右衛門の仇を討ちに山に向かうことを決意。それに鬼若と、五郎太たち半右衛門の手下たちも加わる。柘植の忍たちとの激しい戦いに仲間は倒れ、鬼若はアキを五郎太に託し、一人奮戦する。そこに夜叉王丸(山口馬木也)が現れ、鬼若にアキの元へ急ぐように忠告する。
アキの草笛の音で、アキと無事再会した鬼若。だがその鬼若に向けて、五郎太が短銃を放つ。実は野心を抱いた五郎太こそが、半右衛門を殺した張本人だった。アキまでも殺そうとする五郎太に、鬼若は傷を負いながらも立ち向かう。そして戦いの果て、二人はもつれ合ったまま谷に落ちていく。
一度は鬼若の帰りを待って能代に残る決意をしたアキだったが、鬼若ならば必ず追いかけてくれると考えを変え、鬼若の彫りかけの仏像を胸に、黄門様一行と旅を続けることに。前回までのあらすじはこちら
テレビ朝日・北大路欣也三部作の最後の一作品という触れ込みの、この作品。(ちなみに他の二つは「子連れ狼」と「名奉行!大岡越前」)
八州廻りとは、関東取締役出役のことで、関東地方+伊豆の関八州を取り締まる広域捜査官。ほとんどが旅暮らしで、九十俵三人扶持という身分は低いながらも、独自の裁量権も持ち、取り締まりの旅の途中では賄賂も接待ももらおうと思えばいくらでもたかれるという、自立性の高い仕事。
情けと正義の心を持つ桑山十兵衛は、亡き妻の忘れ形見の愛娘・八重(北村一葉)への愛情と、八重のためにも再婚しろと口うるさい義姉の登喜(梶芽衣子)を振り切り、今日も探索の旅へと出る。
お供の手下は小者の粂蔵(寺島進)、雇足軽の五兵衛(河相我聞)。第五話「十と一つの花嫁様…心中の罠と人斬り浪人との対決」(6月12日)
上州の玉村宿で、若侍と女郎の無理心中があり、若侍が女郎を刺した脇差を手にしているところを発見される。相対死には重罪で、生き残った方も死罪。実はこの生き残った若侍は、最近、川越松平家の家中・田宮伊賀(林隆三)のもとに婿養子に行った登喜(梶芽衣子)の腹違いの妹の息子・格之進(辻本祐樹)で、登喜は十兵衛に格之進を助けてやってほしいと泣きつく。
玉村宿に向かった十兵衛。格之進は、厠に行って帰ってきたら女郎のちせが死んでいたと無罪を主張するが、家名を重んじ外聞を気にする松平家の家中の者たちは事実にかかわらず潔く切腹することを格之進に迫っていた。格之進とちせが、ただの客と女郎の関係だったことを知った十兵衛は、格之進を信じて、真の下手人を探す。
しかしなぜ新婚のはずの格之進が悪所通いをしていたのかと疑問に思う十兵衛たちは、田宮の家を訪ねてその理由を知る。格之進の妻は、まだ十一歳の幼女・千代(美山加恋)だったのだ。幼いながらもしっかりとした千代に、十兵衛は思わず八重の姿と重ねて見てしまう。
処分が決まるまで女郎屋に幽閉されている格之進を、人斬りを生業とする高津陣内(谷口高史)が襲う。高津を捕らえようとした十兵衛たちだが、女郎屋の主・お駒(桂木梨江)を盾にして逃げられてしまう。
格之進から、ちせが足抜けのために十五両もの大金を貯めこんでいたことを聞いた十兵衛は、その金がなくなっていたことから、ちせが金を貯めていたことを知っている常連客の仕業とみて、探索を進めるが、どうしても怪しい者が浮かび上がってこない。そこで十兵衛は考えを改める。
実は下手人は、売れっ子のちせに足抜けされては困ると考えたお駒だった。本当はちせが寝ている間に金だけ盗むつもりだったのが、ちせに気づかれて、傍にあった格之進の脇差で刺してしまったのだった。その事実を隠すため、お駒は高津に格之進を斬るように頼んだのだった。
疑いの晴れた格之進だが、今度のことで田宮家に嫌気がさし、また義父の伊賀も格之進の性根に呆れて、互いに離縁すると言い放つ。しかし千代は、「すべては私が子供なのが悪いのです」と自分を責め、「格之進様をお慕いしております。大人になるまで待ってください」と静かに思いを告げる。千代の冷静な言葉に、十兵衛は「千代殿が一番しっかりしておられる。今後は何事も千代殿に従うがよかろう」と言い置き、玉村宿を去る。前回までのあらすじはこちら
番組公式サイト http://www.tv-asahi.co.jp/kuwayama/
東海の小藩の若者三人による、青春時代活劇。全五回。
主人公・筧新吾は剣の腕も頭も切れながらも、無役の次男坊のため、好きな娘・志保(安倍なつみ)に嫁に来いとも言えず、今日も剣術修行に汗を流す。彼の親友・花山太郎左衛門(青山草太)は、女好きなのが玉に瑕ながら、道場の師範代を務めるほどの腕前。もう一人の親友・曽根仙之助(崎本大海)は、家事全般が得意の心優しい青年。いつもいっしょだった三人だが、太郎左が藩を代表しての御前試合に、仙之助は殿のお声掛りでそれぞれ江戸に行くことに。新吾は、一人国元に残されてしまう。
石垣佑磨くんはまだまだ経験浅きながらも、とにかく元気。力いっぱい体当たりの演技を見せてくれます。全編通してアクションいっぱい、チャンバラいっぱいの、これぞまさしく、青春時代活劇!第2回「風雲うごく」(6月14日)
鉢谷(堺正章)の手紙を狙う刺客に追われながら江戸への旅を続ける信吾。街道で急な腹痛で苦しんでいる女(松永京子)を見て、薬を分け与える。ところが宿に泊まろうとして信吾は、金がないことに気づく。彼女はスリだったのだ。しかたなく空家を見つけて一晩過ごそうとした信吾の元に、先ほどの女が現れる。鈴と名乗った彼女は、中身があんまり軽いのでかわいそうになって返しに来たと悪びれもせず言う。そしてお詫びにと、握り飯とお茶を勧めるが、それには痺れ薬が入っていた。動けない信吾に、刺客が襲い掛かる。しかしまたも白十組(市瀬秀和)が助けてくれ、しっかりしろと信吾は怒られる。
やっとのことで江戸に着いた信吾。太郎左と仙之助との再会に浸る間もなく、太郎左とともに江戸家老・梅原監物(西村和彦)からの呼び出しがかかる。切腹覚悟で出向いた太郎左だが、意外にもお咎めなし。殿の寛大な処分に、三人と太郎左の妹・弥生(黒川芽以)は喜びあう。
信吾は二人を呼び、鉢谷から預かった手紙と藩を揺るがす陰謀があることを話す。そして鉢谷の「その手紙の宛名の人物に渡せ」という指示を実行するため、手紙を開ける。ところが中に入っていたのは白紙。だまされたと憤慨し落胆する信吾だが、仙之助はそれがあぶり出しであることに気づく。あぶり出された文字は、「曽根仙之助」。三人で首をかしげながらも仙之助は、「白紙はこの先どうなるかわからないことを意味しているのかもしれない」とつぶやく。
ひとまず病の篤之介君(南圭介)の様子を探ることにした信吾。篤之介は気鬱の病ということで、面会謝絶になっているが、屋敷を覗き見た信吾は、篤之介が怒鳴り散らしているところを目撃する。
吉原の銀次(平山広行)が、花魁・関屋(森口瑤子)がぜひともお礼を言いたいと言っていると、訪ねてくる。関屋の家に招待され、手料理でもてなしを受ける三人。そこに悲鳴が。新造の梅(葵)が黒仮面の男たちにさらわれようとしていた。追いかけた信吾と銀次だが、相手の力量に手を出せない。こっそりと彼らをつけた仙之助により、首謀者が天野重蔵(青木伸輔)だと分かる。梅を助けに行くとはやる銀次に助太刀を申し出る信吾。だが仙之助は、それでは殿に迷惑がかかることになると反対し、二人はケンカになってしまう。前回までのあらすじはこちら
番組公式サイト http://www.nhk.or.jp/jidaigeki/index.html
藤沢周平原作の、気がよく機転もあり、腕も確かな若侍・神名平四郎が活躍する「よろずや平四郎活人剣」のドラマ化。舞台は寛永年間、老中・水野忠邦が倹約令を出した頃の江戸の話です。
神名平四郎は知行千石の旗本の末子として生まれながら、妾の子とあって、冷や飯食らい、家を継いだ堅物の兄・神名監物(内藤剛志)に頭が上がらない。そんな時、友達の明石半太夫(益岡徹)・北見十蔵(山田純大)から、お金を出し合って剣術道場を立ち上げようと誘われ、これを機に家を出る。
世間知らずのお坊ちゃま平四郎を、中村俊介が元気に演じます。NEW第八話「燃える落日〜宿敵と決着・篝火の死闘!」(6月15日)
最終回二時間スペシャルでした。
朝から兄の監物に呼び出された平四郎。監物の一派と対立する水野忠邦以下改革派が仲間割れを起こしており、水野が苦肉の策を打ち出したという話をされるが、平四郎は難しい話に居眠りしてしまい、怒られる。
家に戻ってきた平四郎を、呉服屋・桔梗屋の女房・おはつ(南野陽子)が待っていた。おはつは脅されているので助けてほしいと言う。平四郎に秘密は守ると促され、おはつは詳しい話を始める。おはつは元は小田原の足抜け女郎であり、二十年前に出会った夫の小兵衛(神保悟志)は前科のある刺青者だという。当時、呉服屋の手代だった小兵衛とおはつは、出会った瞬間に恋に落ち、小兵衛は女郎のおはつのところへ通う金を店から盗み、捕らえられる。一年後、牢から出た小兵衛の手を借りて、おはつは女郎屋から逃げ出し、江戸で名前を変えて二人で暮らしてきたのだった。そんな二人を脅してきたのは、二十年前に小兵衛を捕らえた岡引・勘七(高橋長英)だった。勘七は、昔のことを広められたくなかったら、五十両出せと言ってきていた。
一方、明石と北見が新たな道場の候補として、醤油問屋の蔵に使われていた建物を見つけてくる。醤油の匂いが残っている点以外は申し分なく、三人はそこを買い、道場の準備を整える。そして母屋には、一人身の平四郎か住むよう、二人から勧められる。
おはつがいなくなったと小兵衛が平四郎に助けを求めてくる。おはつは思いつめたら何をするかわからないところがあり、一人で勘七に会いに行ったのではないかと言われ、必死に探す二人。おはつは小兵衛の推測どおり勘七と会っており、勘七が五十両で手を引く気がないと知って、小兵衛を守るために勘七を殺して自分も死のうとしていた。間一髪駆けつけた平四郎は、調べた勘七の後ろ暗い過去を突きつけて脅し、二十両で完全に手を引くように約束させる。
平四郎が家に帰ると、早苗(北川弘美)が夕餉の支度をして待っていた。早苗は菱沼の家を出てきたと言い、今夜からここに置いてほしいと頼む。もちろん平四郎に異存はない。
平四郎は菱沼惣兵衛(石丸謙二郎)を訪ね、早苗との離縁状を書くように迫る。はじめは早苗と別れる気はないと突っぱねた菱沼だが、不当な金貸しをして貯めた金をすべて召し上げられ金に困っていると内情を明かし、十両で離縁状を買わないかと平四郎に持ちかける。
桔梗屋から報酬としてもらったニ十両は道場のために使ってしまっていた平四郎は、仕方なく兄の家へ。ところが監物は、平四郎が何も言わないうちに、水野を追い落とすためによく働いてくれた礼だと十両を渡してくれる。水野の腹心であった鳥居耀蔵(本田博太郎)が水野を裏切り、水野の失脚は時間の問題、いずれ鳥居も必ず息の根を止めると話す。
菱沼の家へ向かう平四郎は、突然、みすぼらしい浪人に襲われる。なんなくかわして締め上げると、彼は家族を養う金に困って、菱沼から平四郎を斬るようにと一朱で雇われたと話す。浪人に同情した平四郎は、十両のうちから一両抜いて浪人に渡してやる。そして菱沼には、残りの九両で離縁状を書かせる。
晴れ晴れとして帰路に着く平四郎に、声をかけてきた人物がいる。それは監物を狙い、何度となく平四郎と剣を交わしてきた鳥居の配下・奥田伝之丞(福本清三)だった。奥田は平四郎に、二人の決着をつけようと誘う。二人は夜陰の中、斬り結び、平四郎は勝利を収める。
平四郎と早苗は、監物と里尾(田中好子)に、一緒になることの許しをもらいに行く。二人は平四郎たちを祝福する。そして平四郎と早苗は長屋の人々に見送られて、新しい道場の母屋へと、二人で引っ越す。7月からは村上弘明主演『刺客請負人』が始まる予定です。
前回までのあらすじはこちら
番組公式サイト http://www.tv-tokyo.co.jp/heishiro/